今まで3回に渡り、上半身の『押す動作』を紹介してきました。
ですが、『押す動作』と同等に『引く動作』も鍛えることは、上半身の正しい姿勢を維持するためのとても大切です。さらに、実用性の観点から見ても何かによじ登ったり、物を自分の方へと引き寄せたりと、生きる上でとても大切な動作の1つです。
ですから、今回からは『引く動作』を紹介していきます。
まずは上半身の『引く動作』の王様とも言って良い『懸垂』です。懸垂はアメリカ英語で『プルアップ』と言われるのでこれからは単にプルアップと言っていきます。
一般的にプルアップの動作は固定された鉄棒を用いて行われます。⬇︎
動作ポイント:
- 鉄棒にぶら下がり腕をまっすぐに伸ばす。
- お腹に力を入れて身体をまっすぐにする。
- まっすぐな姿勢を維持してアゴが鉄棒の上方に達するまで身体を引き上げる。
この動作では全体重が肩関節に掛かるため、筋力的にとても難度の高い自重動作であると言えます。
私の指導経験の中で、過去の運動経験なくプルアップをいきなりできた男性は2割程度、女性は1割以下くらいだと思います。それほど大変なのです。
ですから、この動作が難しい方は、まずはぶら下がることから始めましょう。⬇︎
これが30秒間程度、余裕を持ってできるようになったところで、ベントアームハングホールドへと移行します。⬇︎
これが15秒程度、またまた余裕を持ってできるようになったところで、ネガティブと呼ばれる伸張性収縮を用いた動作を行います。⬇︎
これを5秒間かけてゆっくりと下がり、また上がりと5回程度できるようになったところで、実際にプルアップを実際に試してみてください。
できれば良し!できなくても良し!できない場合は、気を落とさずに2.5kg位の負荷でウェイティッドネガティブをしてください。⬇︎
これが5kg程度で5秒間下がり、また上がりと5回程度できるようになったら、きっと自分だけでプルアップができるようになっていると思います。
プルアップはすでに得意!簡単すぎる!っという方は、L字プルアップなどで肩にかかる負荷の角度を変えてやるのも良いと思います。⬇︎
またはテンポを加え、アゴが鉄棒の上にある状態で3秒間止まり、5秒間かけてゆっくりと下り、それを数回繰り返すなどもできます。⬇︎
または、負荷を用いても良いでしょう。⬇︎
または、キッピングと呼ばれる動作を用いて、反動を用いないストリクトのプルアップをより全身的なものとして、肩関節の筋持久力、全身の動作の連動性などを鍛えるのも良いかと思います。⬇︎
器具を変えてロープクライムなどにするのも、実用性の観点からもとても良い方法だと思います。⬇︎
プルアップは、他にも様々な方法でより簡単に、または難しくもすることができます。
実際に習いたい!やってみたい!教え方を学びたい!などの要望がありましたら、お気軽にご連絡を!あなたに合ったやり方を見つけることができると思います。
では!