コーチOTOYAのブログ

私は食事法と運動を通じて皆さまにマインドフルネスを教えています。あなたが運動をする目的が「体重の減らすこと」「健康になること」「アスリートとして強くなること」または単に「より良い人間」になること...それが何であろうが、永続的な変化をもたらすには、あなたのマインドセットがまず変わらなくてならないのです。それを伝える手段が私にとっては運動であり、食事法なのです。

重いパンチをあなたに!❶《ウィンドミルエクササイズ》

私は若い頃、ボクシングなどの格闘技の漫画を読むのが好きでした。そして、その中で頻繁に『パンチの重い軽い』が、まるで生まれつきのように語られているのを読んだことを覚えています。

 

しかし、私がトレーナーとして実際に格闘技のプロ、またはアマチュアの方々を指導する中で、この『パンチの重い軽いは生まれつき』っという考えに疑問を持つようになりました。

  

なぜならプロ、アマチュアの方を問わず、肩関節を安定に維持するための能力が著しく欠如していたからです。

 

パンチのインパクトの瞬間に肩関節を安定させ、『ガッチリ』と固める能力は、重いパンチを打つための基本です。これにより下半身で生み出された力が体幹を通り、肩関節で漏れ出すことなく腕へと伝わり、そして拳へと伝達されるのです。

 

ですから、肩関節の安定性がまったく熟していない状態で『生まれつき』っと言い切って諦めてしまうのはとっても残念なことなのです。

 

そんな私の経験から、今日は肩関節の安定性を向上させるための動作である、ウィンドミルエクササイズのやり方と、この動作を普段のボクシングトレーニングに組み込むためのプログラミングのコツを紹介します。これによりあなたのパンチが重くなることを願っています!

 

まずは、このウィンドミルというのはこんな動作です。

 

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ウィンドミルとは日本語で『風車』のことです。

 

ケトルベル、またはダンベルを頭上に持って足を肩幅よりも広くして立ち、その状態から胴体をつま先を外に向けた脚の方へ倒すことで動作を開始します。そして、背骨がまっすぐな状態を維持して太ももと膝の後方にストレッチを感じるまで胴体を下げていきます。

 

この動作はハムストリングと股関節の可動域を広くするためのモビリティーエクササイズとしても効果がありますが、今回私たちが注目するのは、肩関節の動きです。よく見てみると胴体を下げるにつれて肩関節が内旋し(親指が前に向く)、上がるにつれて外旋しているのが分かります。

 

これが今回の課題である『肩関節の安定性』を高めるために重要なのです。肩関節を安定させるためには完全に内旋させる、または完全に外旋させる方法があります。関節がそれ以上回らないので関節を『ガッチリ』と固めることができるのです。

 

ですから、パンチのインパクトの瞬間に、この内旋または外旋限界に可動位置に関節を入れ

、固定することができればあなたのパンチはより重いものとなるのです。

 

この動作をダンベルをしっかりと安定させて、ゆっくりと行えない場合は、肩関節の内旋・外旋の可動域のどこかに安定にできない要因が含まれていると考えられます。

 

そんな場合は、まずは水で満たしたペットボトルなどの軽い負荷で行い、徐々に負荷を増やしていき、最終的には自己体重の1/4程度の負荷で数回できるようになりましょう。

 

プログラミングのコツ:

ボクシングの練習に取り入れていく場合は、準備運動の一環として行うのも良いと思います。例えば、縄跳びを1分間、ウィンドミルを左右ゆっくりと10回ずつ、シャドウボクシングを1分間、それを1セットとして3〜4セット繰り返すことなどです。

 

例:

3〜4セット:

1分間 縄跳び

ウィンドミルエクササイズ, 左右10回ずつ

1分間 シャドウボクシング

休憩1分間

 

または、ボクシングの練習終了時のクールダウンエクササイズ、またはストレッチとして行うこともできます。例えば、アイアンクロスストレッチを左右10回ずつ、ウィンドミルエクササイズを左右10回ずつ、スクワットボトムホールドを1分間を3〜4セット繰り返すなどです。

 

例:

3〜4セット:

アイアンクロスストレッチ, 左右10回ずつ

ウィンドミルエクササイズ, 左右10回ずつ

1分間 スクワットボトムホールド

(すべてが運動強度の低い動作であるため休憩は基本的に必要としません。)

 

こんな感じでいかがでしょうか?

 

ご質問がありましたお気軽にコメントください。ウィンドミルエクササイズ以外にも肩関節の安定性を向上させる動作はたくさんあります。これからそれらも紹介していきます。

 

では!